けるんエンタメ公会堂

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【映画】マスカレード・ホテル レビュー※ネタバレ注意

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「映画のハシゴってやりますか?」

私の場合、3本はさすがに疲れますが、2本連続で見ることはよくあります。
実はこの「マスカレードホテル」は、先日レビューした「七つの会議」のあとに続けて観たんです。

だからでしょうか?
「マスカレードホテル」の方が長く感じました。

両作品ともミステリー要素があって、著名な登場人物がたくさん出演している群像劇。そりゃ、比べちゃいますよね!
上映スケジュールで「七つの会議」→「マスカレードホテル」の順番になったんですが、見る前は「七つの会議」の方が重そうだから、これで良いよね!と思っていました。

あらすじ

都内で起こった3件の殺人事件。

すべての事件現場に残された不可解な数字の羅列から、事件は予告連続殺人として捜査が開始された。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介(木村拓哉)は、その数字が次の犯行場所を示していることを解読し、ホテル・コルテシア東京が4番目の犯行場所であることを突き止める。しかし犯人への手がかりは一切不明。そこで警察はコルテシア東京での潜入捜査を決断し、新田がホテルのフロントクラークとして犯人を追うこととなる。

そして、彼の教育係に任命されたのは、コルテシア東京の優秀なフロントクラーク・山崎尚美(長澤まさみ)。

 次々と現れる素性の知れない宿泊客たちを前に、刑事として「犯人逮捕を第一優先」に掲げ、利用客の“仮面”を剥がそうとする新田と、ホテルマンとして「お客様の安全が第一優先」のポリシーから、利用客の“仮面”を守ろうとする尚美はまさに水と油。お互いの立場の違いから幾度となく衝突する新田と尚美だったが、潜入捜査を進める中で、共にプロとしての価値観を理解しあうようになっていき、二人の間には次第に不思議な信頼関係が芽生えていく。

 そんな中、事件は急展開を迎える。追い込まれていく警察とホテル。

 果たして、仮面(マスカレード)を被った犯人の正体とは・・・。

          (C)2019映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 公式サイトより

 

私はホテルミステリーを楽しみにしていた

テレビを見ていると、「マスカレードホテル」のスポットCMが
バンバン流れています。
分割画面で20人位の顔を並べて、
キャッチコピーは「この中に犯人がいる!」
メチャクチャ期待していました。

こういうミステリー大好きなんです。
テレビドラマだと予算の関係で、有名人脇役キャスティングは難しいですが、
映画は規模によって変わります。
この映画の場合、資金は潤沢そうだから、原作未読の私は、フーダニット物(犯人あて)でも充分楽しめると思っていました。

序盤の滑り出しは良かったです。
殺人現場に残された暗号が、未来の殺人現場(ホテル)のみを示唆していて、それ以外のことは分かりません。

ひと癖も二癖もあるゲスト(容疑者候補)が、どんどんホテルに現れます。
いや~、面白そうですよ!

ところが、癖のあるゲストが問題を起こしたり、
怪しかったりしても、みんな問題解決してチェックアウトして帰って行くんです。
これは、ダメでしょ?!
せめて、ホテルには滞在してもらわないと。

同時進行でいろんなことが起きていて、それがミスリードになったりするのが、ホテルという限定空間ミステリーの醍醐味なんじゃないかと思います。

連続殺人の謎はなかなか進展しない

中盤はホテルゲストのネタと、その処理に演出のパワーが向けられている感じで、
連続殺人の謎解きはそんなに進展しません。
木村が推理をひらめき、捜査助手的刑事の小日向文世に伝える。
小日向も序盤から出ていますが、前半はあまり活かされてないというか、
後半になってから怒涛の活躍ポジションです。
(※一緒に観たカミさんは、小日向さんが犯人かも?と思っていたそうです。)

結局、犯人は再びホテルに現われた人だったわけですが、
だったら、もう少しフックがあっても良かったような気がします。
「この中に犯人がいる!」というミステリーとしては、
鑑賞後のモヤモヤ感が残りました。

主演 木村拓哉 長澤まさみ

刑事の木村拓哉とホテルマンの長澤まさみは、良かったと思います。
二人とも立ち姿がキレイでした。
潜入捜査官として嫌々ホテルマンをやっている木村拓哉と、
キッチリしたホテルマンの長澤まさみ。
互いの立場から衝突するものの、相手のことを信頼し関係性が変化して行く様子は、
バディ物の定番ですが良かったです。

そういう成長物語として観れば、悪くないかもしれません。